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Rock n' Roll Diet

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私的R.E.M.論

第2回 "UP" [1998]
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1. Airportsman
2. Lotus
3. Suspicion
4. Hope
5. At My Most Beautiful
6. Apologist
7. Sad Professor
8. You're In the Air
9. Walk Unafraid
10. Why Not Smile
11. Daysleeper
12. Diminished
13. Parakeet
14. Falls to Climb




今日2つ目のR.E.M.です。

最初に言っておきますと、僕はこの「UP」という作品がとても気に入っていまして、最も好きなR.E.M.のアルバムの一つと言えます。

前作「HI-FI」発表後にドラマーのビル・ベリーがまさかの脱退(これは本当に驚いた)、
おまけに「5人目のR.E.M.」スコット・リットとも決別。
そんな時期に発売された作品のタイトルが「UP」だなんて。
しかも内容の方はタイトルのイメージとは裏腹に、ものすごーく暗くて陰鬱な印象。
最初はなんだか上手く飲み込めなかった。

でも聴き続けていくうちに、これまでの作品よりもっと深いところで、妙に生々しく胸に響く作品であることに気付きました。
何かこれまでの彼らからは見えなかった「切羽詰まってる感」のようなものを感じ取るようになったというか。

それは具体的にどうゆうことか?
僕はR.E.M.というバンドは、メンバー間の無条件の信頼関係の上にだけ初めて成り立てるバンドだと思っています(もちろんこれは想像です。僕はロックバンドを組んだことがないので想像する以外にありません)。
しかし結成当初よりのメンバーであるビルを失った残りの3人が、それでもギリギリのところで何とか立て直そうともがいている姿。
どうにか「3人制R.E.M.」を続けていこうとする強い意志、または決意のようなもの。

そんな男臭いスポ根ロック的なドラマに気付いた時に初めて、この「UP」という言葉がまた別の意味を帯び始めてきたような気がします。

音的にはマシーンビートやエレクトロニクス類を大幅に導入した事が上げられますが、これはあくまでも味付け程度に。
重く沈み込んでいく曲と感傷的なバラードナンバーとの触れ幅が大きく、それが全体的にどこかチグハグな印象にも聴こえます。そう、この作品はとてもチグハグで、不細工だと思う。
それでもやっぱり、だからこそ、このアルバムはこれまでになく生々しく響くのかもしれません。

どう考えても普通じゃないアタマ4曲の流れ。
素晴らしく感動的な 5. At My Most Beautiful や 11. Daysleeper。
10.14.あたりも好きな曲です。

そして何といっても個人的にはこのアルバムのハイライトだと思っている
7. Sad Professor。やっぱこれだなぁと思う。
僕はこの曲にさしかかると、歌詞を頭の中で追いかけながら聴くようにします。
こんなニュアンスで、こんなやり方で、こんな風に感情を揺り動かされる曲は他に知りません。

僕が好きなR.E.M.はこの「UP」までです。

次回はなぜか順不同で「GREEN」編へと続きます。
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by nishi_y | 2005-02-22 23:30 | R.E.M.来日に寄せて
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