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Rock n' Roll Diet

deitof.exblog.jp

読書録

c0052892_23215884.jpg伊坂幸太郎 「死神の精度」

主人公は死神。しかも職業的な死神。仕事を仕事として割り切ったうえで、淡白に、非感情的に、クールに、その業務をこなす。
そしてその死神は、仕事の合間にCDショップで「ミュージック」を試聴する事を何よりも楽しみにしている。

大体こんな感じの設定です。この時点で、もう引き込まれてしまうな。

短編集の体裁をとった長編(?)というか。
各章がそれぞれ微妙に繋がっていく「チルドレン」なんかと同じパターン。

しかしこの人、ほんと上手いな。なんというか絶妙の構成美。
最初は感情描写の部分がどことなく素っ気なく感じたりもしたけど、それはある種、この人の持ち味なのかもね。それとは別のところで勝負してる感じがする。
それは純粋に、物語の力と登場人物のキャラ設定だけでグイグイと読ませられてしまうような確かな文筆力というか。

伊坂幸太郎の本を読んでると、面白い面白くない以前に、ああ分かるなぁと思う。ニュアンスが、空気が、なんとなくしっくりとくる。拠って立つバックグラウンドが同じというか。つまりそれは、同世代感という事なんだろうな。

映画にしろ小説にしろ音楽にしろ、リアルタイムで、似たよなものを似たような気持ちで観たり聴いたり読んだりしてきた人達が、近頃表舞台で活躍しているようで、それは素直に嬉しいし、応援していきたいと思います。
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by nishi_y | 2005-08-27 23:22 | BOOK
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